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いまいっしょにお仕事をしている東北食べる通信のスタッフの皆さんに触れ、思い出したよめこの行動原理をいくつかログしますね。
白神山地のガイドさんに以前おききしたことをちょっと思い出します。


■「ジーンバンク」としての白神山地

私たちの住んでいる八峰町ととなり町藤里の間には1993年に世界遺産された森、「白神山地」が横たわっている。白神山地ガイドの泊川さんはこう話す。

「白神山地は同年に世界遺産に選ばれた屋久島に比べて、とくだん風景が美しいってわけでもないんだ。案内した登山客が頂上の景色を見て少し肩透かしをくらったような顔をすることもある。
でも、白神山地が世界遺産に選ばれたほんとうの理由は風景の美しさではないんだよ。

白神山地はジーンバンクなんだ」


■「ジーンバンク」とは?

ジーンバンクとは、gene bank。直訳すると「遺伝子の貯蔵庫」。

白神山地は外側からドーナツ状に、人間が登山等で入ってもいい地帯、緩衝地帯、深奥に核心地域がある。
白神山地がジーンバンクとされる所以は、この深奥の核心地域にまだ発見されていない日本古来の生態系、未知の酵母菌や微生物が存在する可能性があるからだ。

その中で発見されたひとつが「白神こだま酵母」。
保水力の強いトレハロースを大量につくる力から、現在パン作りや化粧品へ活用されている。


パン工房 BOSCHETTO(ボスケット)


しらかみ酵母を使ったパンを作っている八峰町のパン屋さん「BOSCHETTO(ボスケット)」



それら白神山地の深奥に眠る未知の生態系の中には、今の技術ではしくみや活用方法が解明できないものもある。けれど、数十年後、百年後、技術の革新とともに明らかになるものもある。そして解明の過程で不治の病の特効薬としての活用など、白神こだま酵母のように人間がその恩恵に預かれる可能性もあるのだ。
そんな未来へむけて「種の眠るところ」。


■森にとって人はストレス

人間はこの深奥地域へ踏み入ることを慎重に行わなければいけない。森も古来種も外からのストレスに弱く、特に繁殖力の強い外来の菌によってあっというまに死滅させられてしまうからだ。
そしてその外来種を運んでくるのは森に入った人間。

「だから、白神山地のことは知ってほしいけど、きちんとその価値を理解したうえで触れてもらうことが大切だ。その本核を伝えるってことが、まだまだ難しいんだけど」そう白神ガイドの泊川さんはいう。

今も森に負荷をかけないように、許可された時間と人数だけが少しずつ森へ入り、解明をすすめている。



■そこに暮らす人々は「守人」

昔から白神山地の裾野に暮らす人たちにはわずかな特権が与えられている。それは、町民だけがとってもいい山菜の場所がほんの少しだけ提供されていること。
近年は町以外から山菜採りにやってくる人たちが多くなった。その中で来年、山菜採取禁止の区域まで侵入し、根こそぎ採ってしまう人たちもいる。来年以降に生える種まで枯らしてしまうのだ。

「町の人たちは、ささやかだけどそんな特権をもらうかわりに、森を守る義務も負ってるんです」
峰白神ジオパーク推進協議会の会長で白神山地ガイドでもある工藤 英美先生はそう教えてくれた。



■百年後のわたしたちへ

恥ずかしながら嫁に来て7年、いままで白神山地のことをほとんどなにもわからなかった。けれど多分、裾野に住んでいる地元の人たちだって「ジーンバンク」なんて言葉も知らないまま、毎日山を眺めてるんじゃないかな。
きっとそれは「守人」であることが今まで当たり前だったからだ。

海と人とがそうであるように、山と人ともまた恩恵をあずかりながらともに生きる共生関係であること。
自然は人のためにあるのではないこと。
自然が「次の世代に託すもの」であることが、ここに住む人達にとって当たり前だった。

きっと私のように、それらが当たり前じゃない子どもたちがこれから増えてくる。
わたしは自分の子どもに、泊川さんのように、この価値をきちんと伝え託すことができるのかな。



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